|
地域には、スポーツ協会、スポーツ少年団、種目別のスポーツ団体などの既存のスポーツ団体や、市区町村の非常勤職員としてスポーツに関わってきたスポーツ推進委員がいます。これまで、こうした団体や人たちが地域のスポーツ振興の一端を担ってきました。
一方、総合型地域スポーツクラブは地域住民が主体的に運営する多種目、多世代、多様な技術・技能を有する人たちで構成されるクラブで、地域における新しいスポーツ活動の提案です。ですから、名称や組織、活動が明確なイメージとして捉えにくい面があり既存のスポーツ団体等には自分たちの活動を阻害するのではないかという警戒感もあるのかもしれません。
しかし、少子・高齢化の進展、地域コミュニティの喪失など、地域社会が変わっていく中で、スポーツの果たす役割に大きな期待が寄せられています。地域住民が積極的にスポーツ活動を展開する場が増大することは、既存のスポーツ団体にとっても指導者の派遣、スポーツイベントの運営に対する助言など、活躍の場が広がることになります。
さらに、スポーツ少年団という組織や特定のスポーツ種目を核として自ら総合型地域スポーツクラブの育成に取り組むことも考えられます。総合型地域スポーツクラブは、スポーツ団体等がこれまで培ってきた活動の蓄積を活かし合う場であることを念頭に関係者の理解を求め、啓発していくことが重要です。
|